2008年4月17日木曜日

消しゴム

私たちの日常には、切っても切り離せない物が無数にあります。あたりまえすぎて、普段その存在について深く考えることのない物たち。消しゴムも、そんな物の一つ。この国に暮らす人なら、消しゴムを使ったことのない人はほとんどいないでしょう。しかし、その消しゴムのことを考えたことのある人は、あまり多くはないのではないでしょうか。

ちっぽけな消しゴムだが、これほど歴史と蘊蓄がありバリエーション豊富なモノというのは、世の中にさほど多くはないだろう。消しゴムは、その名前の通り、文字、それも紙の表面に鉛筆で書かれた文字や絵を元通り白紙にするために使用する「消す道具」を呼ぶ一般用語だ。

鉛筆で書いた線が消える原理は単純なものである。 まず、鉛筆で書いた部分には黒鉛(鉛筆の芯の成分)が付着する。 消しゴムでこれをこすると、 ゴムが紙に付着した黒鉛を剥がし取りながら、 消しゴム本体より消しかすとして削れ落ち、 その消しかすが更に紙から黒鉛を剥がし取りつつ包み込んで取り除き、 紙からは完全に黒鉛が除去されて消しかすに移行し、消しゴムには新しい表面が露出する。以上のサイクルで、消しゴムが減り、消しかすが出、字が消える。
なお、一部で言われている消しゴムが紙の表面を削って消しているというのは誤りである。上記の通り削るというよりは吸着させて消すのである。
従って、ボールペンなどのインクで書かれた線は、インクが紙に染み込む為に通常の消しゴムで消すことはできない。
ゴムに研磨砂を配合した砂消しゴムは、インクを紙ごと削ることによりこれを消すことを可能にした製品である。 また近年では、書いてすぐには紙に染み込まない高粘度インクを利用した、筆記後短時間なら通常の消しゴムで消せる筆記用具も実用化されている。

《消しゴムの歴史》
消しゴムが生まれる前には、小麦で作られたパンの内側の白い部分を摘んで、丸めて使っていたようだ。今でも濃い鉛筆で書き終えた絵に特殊な効果を出すために、この手の手法を使っている人も多くいるだろう。
1770年、イギリスの化学者プリーストリーが天然ゴムで鉛筆の字が消せることを発見しました。その2年後の1772年、イギリスで世界で最初の「消しゴム」が発売されました。以後、消しゴムは、評判を呼びイギリスからフランス、さらにヨーロッパ、そして世界へと広がっていきます。その後、ゴム工業は飛躍的な発展をとげ、同時に消しゴムも年々高品質なものが作られ、文房具として確かな地位を確立していきました。
日本においては、明治政府によって義務教育がはじまり、文房具が必要になりました。消しゴムの需要も日々増加してきました。それにより、消しゴムを含めた文房具の輸入が盛んになります。毛筆文化中心だった当時の日本には、国産品の消しゴムはなく、すべて外国製品に頼っていました。

《消しゴム・メーカー》
大正時代に日本でもいくつかの消しゴムメーカーが誕生しました。中でも大正4年に誕生したシードの原点「(株)三木康作ゴム製造所」は、消しゴムの専門メーカーとして、すぐれた消しゴムを世に送り出してきました。シードゴム工業(株)となって、昭和29年には軟質塩化ビニル樹脂により消す効果を高めることに成功し、その製法特許を取得。昭和30年代には、世界に先駆け「プラスチック字消し」を発売しました。さらに昭和43年には、現行商品の原形である「Radar」の開発に成功しました。この「Radar」は、昭和45年に「暮らしの手帖」でその優秀性が認められ、以後、従来の消しゴムに代わる新しい主流「プラスチック字消し」の時代をきずき、年々改良を重ね今日に至っています。そして2002年より、社名を新たに「株式会社シード」とし新スタート。

名前は知らなくても、青いスリーブの「これぞ標準的な消しゴム」という風合いを持ったデザインのパッケージをご覧になれば、きっとみなさんは思い出されるはず。昭和43年に登場し、世界的に大ヒットした、丈夫で良く消えるプラスチック消しゴムの代名詞。それが空色のスリーブが目印の「レーダー」です。
このレーダーをつくっているメーカーが、株式会社シード。このメーカー、大阪都島区にある消しゴム製造界のトップメーカー。大手文具メーカーにもOEM生産をしており、日本製の消しゴムのほとんどはこのシード社が製造。あなたの机の引き出しや、ペンケースの中に入っている消しゴムも、きっとシード社の工場からやってきたもの。

オリジナル製品の開発はもちろん、国内のほとんどの文具メーカーの消しゴムを生産する供給元であり、高い専門技術の蓄積を基盤にしたメーカー、株式会社シード。

このプラスチック消しゴムにも欠点があったがそれはプラスチック消しゴム本体やその消しかすを、CDケースなどのプラスチック製品と長期間接触させておくと、溶けて融合してしまうことがある。 これはプラスチック消しゴムに大量に含まれている可塑剤の移行が原因である。 プラスチック消しゴムの字消し性能は、フタル酸系可塑剤のベンゼン環と黒鉛の六角形構造の間に働く分子間力に起因するものであるので、この欠点の克服は不可能である。 消しゴム本体に巻きつけてある紙ケースは、ブラスチック製筆箱などに長時間入れておくと筆箱自体を溶かしてしまうことから、これを防ぐためのものでもある。 またプラスチック消しゴムはポリ塩化ビニルを使用しているので、燃やすとダイオキシンが発生するなど環境負荷が大きい。

ここ数年、文房具の人気が高まり、高級なものや海外製品など、さまざまな製品を手にれることができるようになりました。またデザインや意匠をこらした文具もたくさんあります。しかし、子供たちにも買うことができる価格設定、そして鉛筆で書いたものを「消す」という機能に集約されてしまう消しゴムという文具の分野において、ここまで独創的なメーカーはあったでしょうか?

《消しゴムの種類》
プラスチック字消し(プラスチック消しゴム)
最近の主流である合成樹脂プラスチック(主として、ポリ塩化ビニル)から生成した消しゴム。 まとまるタイプ(まとまるくんなど)とハードタイプがある。

カドケシ
消しゴムにいくつものかどが有り、細かいところに消すのに最適。最近では、この類に入らないが、 IQサプリで発売している「モヤっと消しゴム」のトゲの部分も同じように消せる。
まとまるくん ヒノデワシの製品。消しくずがまとまるのが特徴。プチサイズからビッグサイズまでシリーズ多数。

ゴム字消し(ラバー消しゴム)
ゴムから生成されていた初期の消しゴム。

砂消しゴム(砂消し)
文字通り、紙ごと削ることによってインクを消す。最近では修正液や修正テープを使用することが多い。

練り消しゴム(ねりけし)
美術のデッサンやパステル画で使用される消しゴム。柔らかく紙を傷めない反面、消字性は劣る。変形させて利用することができ、消し屑が出ない。子供向けの文房具としても売られている。子供は濃い鉛筆を使うことが多いが、実用性というよりは粘土のように遊べることを目的としていると思われ、何らかの香りのついたものが多い。

キャラクターケシゴム
また、消すことに主目的を置かない消しゴムもある。例としてはスーパーカー消しゴムや漫画のキャラクター(キン肉マン等)、へんてこキャラクター(噛み付きばあちゃん)、食べ物などを模した消しゴムが挙げられる。これらのものには、成形ディテールを優先するために可塑剤を減量して強度を増した事により、字消しとしての性能が犠牲になっているものがある。それらは文房具というより、文具流通を利用した、学校に持ち込める玩具という側面が強い。

その他
しばしば食パンの白い部分を手で練りつぶしたものが練り消しゴムの代わりとして使われる。 デッサンの場面では、常に手元にあり好きな形を作れることから、即席の絵のモデルとして使用されることもある。 現在においても、木炭デッサンにおいて消しゴムは紙を痛めるため油分の少ないパンを用いて描線を消去することがある。
(ウィキペディアより引用)

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