2008年4月25日金曜日

業界激震:アスクル

当店はアスクルが立上がった時、顧客を取られると思い提携するのをためらった。ここまでアスクルが成長するとは考えなかったのである。結果、当店顧客の大半がアスクルにやられた。この痛手は今となっては取返しがつかない。アスクルと提携し共存共栄すれば良かった。先代社長に先見の明がなかった。当時、私はアスクルの事を真剣に考えていた。

アスクル株式会社は、東京都江東区に本社を置く事務用品を中心とする通信販売会社。事務機器メーカーのプラスの子会社であり、同社のプライベートブランドはプラスの製品が多い。
同社は中小事業所をターゲットに、オフィスで使用する事務用品や什器などをカタログ販売する会社だ。社名のアスクルは「明日来る」をもじったものである。私も直ぐにピンと来た。主に、FAXやインターネットで商品を注文すると、文字どおり翌日に商品が届くというキメの細かいサービスで消費者のニーズに応えている。
デフレ化でほとんどの小売り・流通関連企業が前年並みの売り上げを維持するのさえ困難な中、アスクルの好業績は際立っていた。では、その要因はどこにあるのか。

まずアスクルは、それまでになかった新たな市場を開拓した。小規模な事業所をターゲットにしたオフィス用品の小売りである。大企業の場合、出入りの業者の営業員が各部署を回って注文を取ったり、担当部署が各部の注文を取りまとめてくれる。しかし小規模な事業所の場合、そのようなサービスを受けられず、文房具店に出向いて定価、もしくは10%、20%引きで購入することを余儀なくされていた。 当店も事業所関係は約20%引き、学校、官庁においては30%~40%引きで納入させて頂いている。アスクルの価格設定はとても低価格で個人商店には太刀打ちできない。
小規模な事業所においては、注文量が少ないため1カ所ずつ営業員が回っていては、コストが掛かり過ぎる。とはいえ、日本の企業の大多数は中堅・中小である。マーケットとしては大きく通販方式で各注文を拾っていけば莫大なものとなる。この点に気が付いたことに、アスクルの先見性があった。

サービス開始は1993年。
プラス株式会社にて、首都圏の事業所を対象にアスクル事業を開始。アスクル事業室がプラスから独立・分社化したのは1997年である。
当初はなかなか利用が伸びなかった。成長のきっかけは、顧客の要望にこたえてプラス以外の製品を取り扱い始めたことだ。何しろ社内の一部署が他社の製品を売るわけである。相当な反発があったのは想像に難くない。(私はアスクルがプラス製品のみを販売していずれ消え去っていく事を期待していたのだが。)ここで顧客の利便性を第一に考えていなければ、現在のアスクルの姿は決してなかっただろう。他社製品も取り扱うことで売り上げが急増し、結果としてプラス製品の売り上げも増える結果となった。

日本型成功の秘けつ
一見すると、メーカーの直接通販で町の文具店が全滅するという印象があるが、このアスクルは町の文具店をシステムに取り込み、双方の共存共栄を考えた。
そのビジネスモデルとは、単純な直販とは多少異なり、取り扱い製品を掲載したカタログの配布、顧客からの注文受け付け、注文品の配送はアスクルが行う。在庫を抱えるのもアスクルである。しかし、新規顧客の開拓と売上金の回収はアスクルではなく、アスクルと提携したオフィス用品の小売店が行う。小規模な事業者にオフィス用品を値引き販売するアスクルの登場に対して最も脅威を感じたのが、同じく小規模な事業者を相手に商売していた小売店だ。しかしアスクルは、小売店もビジネスチェーンの中に取り込むことで、無用な競争を巧みに回避した。小売店はアスクルと提携することで無用な価格競争に巻き込まれず、増収と増益を両立させた。
仕組みは以下のとおりである。
販売担当店(アスクルエージェント)・・・新規の顧客獲得の営業活動と、代金回収・債権管理その他顧客ケアを担当。
アスクル(本部)・・・カタログ作成と商品の受注、発送、個別商品・サービスの問い合わせ等を担当。

中小企業マーケットを切り開いたアスクル
今やオフィス用品の通信販売最大手となったアスクルの成長が続いている。アスクルは、オフィス用品通販No.1デリバリーサービス会社です。今日も、たくさんの事業所へ、オフィス用品を配達しています。ところで、オフィス用品って、顧客にとって何でしょうか?
事務用品、掃除道具、生活雑貨、来客様用のお飲み物など、いろいろあります。こんな多くの種類、少し前までは、大きなスーパーへでも行かなければ、一度には揃わなかったと思います。
しかし、現代において、店に買いに行くのは時間のムダ。優れた経営者、管理職の方でしたら、時間が一番大切だと認識しているはずです。人件費=時間を買っているということです。そのコストは無駄には出来ません。
一般的な小売り店では、安売りといってもやはり限界があります。一年でどれほどの無駄遣いをしているか、わかりません。でもアスクルを利用すると、約39,300アイテムのオフィス用品を、低価格で、注文の翌日(当日配送地区も拡大中)に手にすることが出来ます。
つまり、直接的な購買コストの削減と、間接的な時間コストの圧縮を可能にする、理想的な経費削減ツールを、手に入れるということです。
また支払いに関しても、従来の通販のように、購入のつど支払うのではなく、月に一度の合計額請求ですから、とても便利です。
毎月の締め日に、規定のお支払い方法(銀行振り込み、郵便局/コンビニ支払い、銀行自動引き落とし、クレジットカード払い、その他)の中から、都合の良いもので支払います。

ただし今後は事情が異なってくる。オフィス用品最大手のコクヨが通販に進出するなど、アスクルが開拓した市場への新規参入が相次いでいます。新規の顧客増加が鈍化したとき、成長性を維持するには既存顧客の深掘り、つまり顧客単価の引き上げが必要となる。そこで最も有望なのが、ネットの活用である。電話やFAXと異なり、ネットでは過去の購入履歴から顧客ごとに推奨品を提示するといった販促サービスが安価に行えるからだ。今後はネットを活用した枝の良しあしがアスクルの成長性を左右するかもしれない。
(ウィキペディアより引用)

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